2030 年代前半に平均世帯人員は初の 2 人を割り込む(社会保障・人口問題研究所)
国立社会保障・人口問題研究所は先日、最新の「日本の世帯数の将来推計(全国推計)-令和 6(2024)年推計-」をとりまとめ公表しました。
この推計は5年ごとに実施しており、世帯の家族類型別(「単独」「夫婦のみ」「夫婦と子」「ひとり親と子」「その他」の5類型)にみた将来の世帯数を求めることを目的としています。
今回は令和 2(2020)年の国勢調査を基に、2020~50 年の 30 年間について将来推計を行いました。
今回の推計結果のポイントは以下です。
1 世帯総数は 2030 年をピークに減少、2050 年の平均世帯人員は 1.92 人に
・世帯総数は 2020 年の 5,570 万世帯から増加し、2030 年の 5,773 万世帯でピークを迎える、その後は減少に転じ、2050 年には 2020 年より 310 万世帯少ない 5,261 万世帯となる。
・平均世帯人員は、「世帯の単独化」が一層進むことにより、2020 年の 2.21 人から減少を続け、2033 年に初めて2人を割り込んで 1.99 人に、2050 年には 1.92 人となる。
2 2050 年には単独世帯が 44.3%、2,330 万世帯に
・「単独」世帯の割合は 2020 年の 38.0%から 2050 年には 44.3%へと 6.3 ポイント上昇、「ひとり親と子」は 9.0%→9.2%とわずかに上昇する。一方、「夫婦と子」は 25.2%→21.5%と 3.7ポイント低下する。
・世帯数でみると 2020 年よりも増加するのは「単独」のみで、2020 年の 2,115 万世帯から2036 年に現在より 338 万世帯多い 2,453 万世帯まで増加した後減少に転じ、2050 年には現在より 215 万世帯多い 2,330 万世帯となる。一方、「夫婦と子」は 1,401 万世帯から 1,130万世帯に、「夫婦のみ」は 1,121 万世帯から 995 万世帯に、「ひとり親と子」は 503 万世帯から485 万世帯に、「その他」は 430 万世帯から 320 万世帯にそれぞれ減少する。
3 65 歳以上の高齢世帯数のピークは 2045 年、75 歳以上の世帯はいったん減少した後再度増加する
・世帯主が 65 歳以上の世帯は、2020 年の 2,097 万世帯から 2045 年の 2,431 万世帯をピークに、2050 年には現在より 307 万世帯多い 2,404 万世帯になる。
・世帯主が 75 歳以上の世帯は、2030 年まで増加した後いったん減少するものの再度増加し、2050 年には 2020 年よりも 425 万世帯多い 1,491 万世帯になる。
4 2050 年の男性高齢単独世帯の 6 割は未婚、近親者のいない高齢単独世帯が急増
・2020~50 年の間に 65 歳以上男性の独居率は 16.4%→26.1%、女性は 23.6%→29.3%となり、特に男性の単独世帯化が大きく進む。
・2020~50 年の間に、高齢単独世帯に占める未婚者の割合は、男性 33.7%→59.7%、女性は 11.9%→30.2%となり、近親者のいない高齢単独世帯が急増する。
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