【2026年度最新】両立支援等助成金の支給要領が公開
先日、厚生労働省より今年度の「両立支援等助成金」に関する最新の支給要領およびQ&Aが公表されました。
人手不足が深刻化する昨今、育児や介護と仕事の両立支援は、単なる福利厚生ではなく「優秀な人材の流出を防ぐための経営戦略」へと変化しています。今回の改正では、特に企業の課題に直結する重要なアップデートが含まれています。
1. 2026年度版の主要公開資料一覧
最新の支給申請の手引きやリーフレットが揃いました。申請を検討される際は、必ず最新版(令和8年度版)の内容を確認する必要があります。
- 支給申請の手引き(2026年度版パンフレット)
- 各コースの支給要領(令和8年4月8日時点)
- 出生時両立支援(子育てパパ支援)
- 介護離職防止支援
- 育児休業等支援
- 育休中等業務代替支援
- 柔軟な働き方選択制度等支援
- 不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援
- 最新のQ&A(コース別詳細解説)
2. 【注目】2026年度から導入された新設・拡充内容
今回の改定で特に注目すべきは、企業が直面しやすい「介護離職」と「育休中の業務負担」への対策が強化された点です。
① 介護離職防止支援コース:介護休暇の有給化支援
これまで「無給」が一般的だった法定の介護休暇を、一歩進んで「有給化」する中小企業を支援する制度が新設されました。
- 支給要件のポイント
- 2026年4月8日以降に、介護休暇を有給化し、就業規則等に規定すること。
- その制度を合計10時間以上利用した従業員(雇用保険被保険者)がいること。
- 支給額: 1事業主1回限り 30万円
働き盛りのベテラン社員が介護を理由に離職するリスクは、企業にとって計り知れない損失です。有給の介護休暇を整備することで、「会社が介護をサポートしてくれる」という安心感を与え、エンゲージメントを高める強力なメッセージとなります。
② 育休中等業務代替支援コース:長期代替への支援拡充
育休中の代替要員を確保する際の支援金に、新たに「1年以上」の区分が設けられました。
- 拡充内容: 代替期間が1年以上に及ぶ場合、支給額が 81万円(プラチナくるみん認定事業主の場合は 99万円)に増額されました。
長期間の育休取得は、周囲の負担が増えるため、現場が消極的になりがちです。この手厚い助成金を活用して代替要員を確保(または派遣受け入れ)することで、組織全体の業務継続性を安定させることが可能になります。
3. 実務上の注意点:Q&Aから見る「併用の不可」
今回のQ&Aでは、過去の制度との整合性について重要な回答が示されています。
Q:以前の「介護両立支援制度」を受給していても、新設の「介護休暇制度有給化支援」は受けられますか?
A:受けられません。
令和7年度以前の旧制度ですでに介護休暇に関する助成を受けている場合は、今回の新設支援は対象外となります。
このように、助成金は「一度受けていると対象外」となる重複規定が多いため、自社の過去の受給履歴を正確に把握しておくことが不可欠です。
当事務所からのアドバイス
助成金の申請には、就業規則の整備や適切な労務管理が前提となります。特に「新設コース」は、規定の文言ひとつで受給可否が分かれることも少なくありません。
「自社が対象になるのか?」「どのタイミングで規定を改定すべきか?」など、少しでも不安がある場合は、ぜひ当事務所へご相談ください。最新の支給要領に基づき、御社の実態に合わせた最適な活用プランをご提案いたします。
詳細資料(厚生労働省HP)はこちら: 両立支援等助成金のご案内(外部サイトへリンク)

