トラックGメンの設置による監視体制の強化
トラック運転手の残業規制強化に伴う人手不足の深刻化が懸念される「2024(令和6)年問題」で、国土交通省は18日、荷主と立場の弱いトラック業者との取引の適正化を目指し、両者による取引を監視する「トラックGメン」を21日に新設すると発表しました。担当職員を倍増させ、専門部署も立ち上げて監視体制の強化を図ります。
トラックドライバーは、他産業と比較して労働時間が長く、低賃金にあることから、担い手不足が課題となっています。荷主企業・元請事業者の理解と協力の下、荷待ち時間削減や適正な運賃収受などで、トラックドライバーの労働条件の改善が急務となっています。
国土交通省では、適正な取引を阻害する行為を是正するため、貨物自動車運送事業法に基づいて、荷主企業・元請事業者に対して「働きかけ」や「要請」を行ってきましたが、依然として荷主に起因する長時間の荷待ちや、運賃・料金等の不当な据え置きが十分に解消されていません。
このため、7月21日に「トラックGメン」を創設して実態を調査し、貨物自動車運送事業法に基づく荷主企業・元請事業者への「働きかけ」「要請」に活用、実効性を確保します。
「トラックGメン」は、国土交通省の既定定員82人の既存リソースを最大限活用するとともに、新たに80人を緊急で確保し、合計162人体制で業務を遂行します。