令和6年度 国民負担率 45.1% 3年連続低下の見通し
財務省は9日、個人や企業などの所得に占める税金と社会保険料の負担割合を示す「国民負担率」について、今年度・2023年度は前の年度を2ポイント余り下回る46.1%となる見込みだと発表しました。
「国民負担率」は、個人や企業など国民全体の所得に占める税金と社会保険料の負担の割合で国際的な比較にも使われる指標です。
企業業績が回復したことや雇用者報酬が伸びたことなどから過去最大だった前の年度・2022年度より2.3ポイント下がりました。
一方、新年度・2024年度の「国民負担率」は、ことし6月以降に定額減税が実施されることなどから今年度より1ポイント低い45.1%と見通しています。
日本の国民負担率は20年前の2003年度は34.1%でしたが、高齢化に伴う社会保険料の負担の増加などで2013年度以降、40%を超える水準が続いています。
2024年度見通しの内訳は、国税16.9%、地方税9.9%で租税負担率が26.7%、社会保障負担率は18.4%。国民所得の伸びが大きく、社会保障負担も微減する見通しで、国民負担率を引き下げました。
2023年度実績見込みに比べ、租税負担率は0.8ポイント減(国税:0.4ポイント減、地方税:0.3ポイント減)と2年連続で低下、社会保障負担率も0.2ポイント減の微減で4年連続で低下しました。
国民負担率を諸外国の2021年実績で比べた場合、日本(2021年度48.1%)は、米国(33.9%)や英国(47.6%)よりは高いが、フランス(68.0%)、スウェーデン(55.0%)、ドイツ(54.9%)よりは低いです。
真の負担率は、財政赤字という形で将来世代へ先送りしている負担額を加える必要があります。
財務省によると、2024年度の国民所得(5年度に比べ11万8千円増の443万4千円の見通し)に対する財政赤字の割合は、前年度から2.7ポイント減の5.8%となる見通し。この結果、2024年度の国民負担率に財政赤字を加えた「潜在的な国民負担率」は、2023年度実績見込みからは3.7ポイント減の50.9%ですが、過去5番目に高い見通しです。
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令和6年度の国民負担率を公表します : 財務省 (mof.go.jp)